Probespiel/オーディション

もう春ですね!今日、日本大使館の前を通ったら桜が咲き始めていて、感激!きれいなピンク色の桜、情緒があってみとれてしまいました。

先日、午前のオケのリハーサルを終えた後、第2ヴァイオリンのトゥッティ奏者のオーディションがありました。大抵オーディションは2日に分かれてあります。一日目はVorprobespielで、プロのオーケストラにまだ所属していない人達や学生などをまずオーディションし、次の日のHauptprobespielには、前日から残った人と、既にオーケストラで演奏している人、又は、エキストラで演奏しにきていて顔見知りの人などが集まります。Vorprobespielには、ものすごい数の人がくるので、そのグループだけが審査しますが、Hauptprobespielは弦楽器全員と、管打楽器は各楽器ソロ奏者プラス一人が、聴かなければなりません。さぼった人には後日事務局からお手紙がきて、罰金(?)を支払うことになります。ちなみに、今回はVorprobespielに70人程を招待して(応募者は何百人という数でした・・)、Hauptprobespielは、23人弾きに来ました。

まず一次審査、お決まりのモーツァルトのコンツェルトです。これが、本当に難しい。よく弾かれるのは、4番と5番のコンツェルト。大抵の人は提示部で止められて終わりとなりますが、”これは・・・!”と思う人のみ、カデンツァも演奏してもらいます。
e0222513_6304595.jpg
一次審査はこのようにカーテンを引いて、顔・姿を見えないようにします。その人がどんな人なのかは、カーテンを開ける2次審査までのお楽しみとなります!


実は4月21日に群馬交響楽団とモーツァルトの4番を共演することになっている私、スコアを持っていって聴いていたのですが、その内、隣にいたコンマス同僚のドイツ人ミヒャエルと、アーティキュレーションや弓使いなどを談義し始めました。色んな強弱の付け方があるし、弓使いや音の切り方も千差万別。迷っていたことがたくさんあったので、ミヒャエルの意見を聞けたことは、とても勉強になりました。ミヒャエルに感謝!
それにしても、この時ばかりはみんな自分のことを棚に上げ、かなりシビアに批評をします。この人はここがダメ、あの人はここがダメ・・・となり、結局2次審査に進んだのは、7人。2次審査ではロマン派/近現代のコンツェルトを弾きます。いつもはブラームスが多いのですが、今回はチャイコフスキーが目立ってました。ただ不思議なのは、一次のモーツァルトでいいなと思った番号の人達が2次審査でこけてしまったこと。これがオーデイションの厳しさなのか、それともモーツァルトの摩訶不思議さ、そして難しさなのか・・・
e0222513_638147.jpg
オーディションの合間の一コマ。一人一人に番号が書かれた紙が渡されて、その番号の人が演奏を終える度に、感想を書き込んでいきます。たった5分聴いただけでよくこれだけ書けるなーとみんなのシビア(?)な耳に感心すること、しょっちゅうあります。


みんなの疲れも限界になってきたところで、最終審査。4人残り、オーケストラの曲の難しい箇所をピックアップしたものを幾つか演奏します。この審査は、何と言ってもオーケストラで演奏経験のある人が、かなり有利。この人はこの曲を全く知らないで弾いているな・・・この人はオーケストラでの演奏の仕方が分かっていないな・・・など、すぐ分かってしまいます。全員の演奏が終わると、グループのリーダーやコンマスなどが演奏者についてコメントを出します。そして、多数決。その後、グループによる話し合い。そこで、最終候補者が決められて、その後、最終候補者への全員投票。もしそこで過半数いかなければ、また話し合い。そのポジションを空けたままにするか、もう一度違う最終候補者を出すかで論議します。
今回はけっこう揉めましたが、5時間かかったオーディションの結果、ベルリンフィルの元アカデミー生で、最近コンツェルトハウスのオケにエキストラで参加していた女の子に決まりました。
次の日のオーケストラリハーサル、第2ヴァイオリンのグループは皆さん2日間の疲労が溜まり、かなりお疲れ状態。グループのリーダーに大丈夫?と聞くと、ゆっくりお風呂につかったけど、まだ疲れが取れていない・・と答えが返ってきました。
オーディションは弾く方はもちろんなのですが、聴いている方も、良い人に入ってもらいたいという気持ちでみんな真剣に聴くので、双方非常にエネルギーを使うものなのですよね・・・

私は今回のオーディション、モーツァルトのことで演奏者とミヒャエルから刺激を与えてもらいました。そして改めて、モーツァルトのことをもっと知りたいなと思いました。オーケストラの曲を弾く上でも、リーダーとして、はっきりとしたアーティキュレーションを作る為に、よりよい弓使いを見つけていくことは、必要不可欠。とりあえず目前に迫った21日のコンサートまで、今まで以上にスコアを読み込んで、新しい発見をしていけたらな思います。
近場にお住まいの方は、ぜひ聴きにいらして頂けると嬉しいです!



コンサートの詳細・・・・

群馬交響楽団
2012/4/21(土)オープニングコンサート
群馬音楽センター  開場/18:00 開演/18:45

指揮:マックス・ポンマー
ヴァイオリン:日下 紗矢子

ルウタヴァーラ/ 《カントゥス・アルクティス》鳥と管弦楽のための協奏曲
モーツァルト/ ヴァイオリン協奏曲 第4番 ニ長調 KV.218
メンデルスゾーン/ 交響曲 第4番 イ長調 作品90 「イタリア」

http://gunkyo.com/
[PR]
by Sayakomomo | 2012-04-01 08:39
<< チューリッヒ Fasching/カーニバ... >>